共用廊下の床が古い物件は、内見で負けます。長尺シートという打ち手

公開 2026年9月9日/更新 2026年9月11日

大規模修繕の施工写真

内見のとき、お客様がいちばん長く歩く場所はどこかを考えたことはありますか。部屋の中ではありません。共用廊下と階段です。

エントランスから部屋の前まで歩き、鍵を開けるまでの30秒。ここで「管理が行き届いているか」の印象が決まります。そして多くの物件で、ここが放置されています。

共用廊下でよくある状態

  • 塗床が剥がれて、下のコンクリートが見えている(10年ほどで剥がれ始めます)
  • 雨の日に滑る(濡れたコンクリートやタイルは危険です)
  • 歩くとコツコツ音が響き、下の階に伝わる
  • 色あせて、全体が薄汚れて見える

長尺シートとは

厚さ2〜3mmの塩ビ系のシートを、共用廊下や階段の床に接着して張るものです。マンションやビルの共用部でよく使われています。

長尺シート 塗床(ウレタン塗装など)
費用 5,500〜8,000円/㎡ 2,500〜4,000円/㎡
もち 13〜15年 7〜10年
防滑性 ◎(表面に凹凸加工) ○(骨材を混ぜれば)
遮音 ◎(足音・台車の音が響かない)
見た目 石目調・木目調など柄が選べる 単色
工期 2〜4日(廊下30mほど) 3〜5日(乾燥待ちが必要)

初期費用は塗床の倍ほどですが、もちが長いので、1年あたりでは長尺シートのほうが安くなります。そして見た目の差がはっきり出ます。

数字で考えると
廊下+階段で80㎡の物件なら、長尺シートで44〜64万円。空室が1戸、家賃6万円で3ヶ月早く埋まれば18万円。2〜3戸ぶんの空室期間が縮まれば回収できます。しかも建物全体の印象が上がるので、既存の入居者様の満足度にも効きます。

工事中、廊下は通れますか

通れます。片側ずつ、あるいは区間を分けて施工します。既存の床を撤去して下地を平らにし、接着剤を塗ってシートを張る流れで、1区間あたり1日ほどです。

接着剤の臭いが出る工程がありますが、水性のものを使えば大きな臭いは出ません。作業日は事前に全戸へ掲示します。

色と柄の選び方

  • グレー系の石目調:いちばん無難。汚れが目立ちにくく、どんな外壁とも合う
  • ベージュ・木目調:あたたかい印象。ファミリー向け物件に
  • 濃い色はホコリと砂が目立ちます。明るすぎる色は汚れが目立ちます。中間の明度が正解です
  • 外壁の色と同系統でまとめると、建物全体がすっきり見えます

大規模修繕と同時にやるべきか

長尺シートは足場が要りません。だから、外壁塗装と同時でなくても割高になりません。

ただし、外壁と一緒にやると建物全体の印象が一気に変わります。外壁だけ新しくて廊下の床が剥がれていると、かえって古さが目立つこともあります。予算が許すなら同時をおすすめしますが、後回しにしても損はしません。

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