アパートの修繕費、月いくら積み立てる? 1棟あたりの目安を計算しました

公開 2026年9月9日/更新 2026年9月11日

大規模修繕の施工写真

分譲マンションには修繕積立金の仕組みがありますが、賃貸オーナーには誰も積み立てを強制しません。だから、いざ大規模修繕の見積もりが出たときに「300万円もするのか」と驚くことになります。

この記事では、1棟あたり月いくら残しておけばいいのかを、実際の修繕費から逆算します。

まず、30年間でいくらかかるか

建物 30年でやること 合計の目安
木造2階建
6戸
大規模修繕2回(各220万)+鉄部の塗装3回(各35万)+雑費 約570〜650万円
軽量鉄骨3階建
9戸
大規模修繕2回(各480万)+鉄骨階段の補修+屋上防水の更新 約1,150〜1,400万円
RC5階建
20戸
大規模修繕2回(各1,600万)+防水更新+共用部 約3,500〜4,200万円

月あたりに直すと

建物 30年の総額 月あたり 1戸あたり月
木造6戸 610万円 約17,000円 約2,800円
軽量鉄骨9戸 1,270万円 約35,000円 約3,900円
RC20戸 3,850万円 約107,000円 約5,300円

ざっくりした目安として、1戸あたり月3,000〜5,000円、あるいは家賃収入の5〜8%を修繕用に分けておくと、大きな借入をせずに回せます。

家賃6万円×6戸=月36万円の物件なら
月18,000〜28,000円(家賃収入の5〜8%)を別口座に。12年で260万〜400万円貯まります。木造6戸の大規模修繕は180〜320万円なので、ちょうど賄える計算です。

積み立てより先に、これを知っておいてください

金額を貯めることと同じくらい大事なのが、次にいくらかかるかを知っておくことです。

「あと何年もつか」「そのときいくらかかるか」が分かっていれば、逆算して月々の額が決まります。何も分からないまま「たぶん200万くらい?」で積み立てるより、はるかに現実的です。

私たちの無料診断では、部位ごとの残存年数に加えて「次の修繕の時期と概算」もお伝えしています。工事のご依頼がなくても構いません。数字が見えていれば、準備ができます。

足りないときの選択肢

  • 優先順位をつけて分割する雨漏りに直結する部位(シーリング・防水)を先に、外観だけの部分は次回に回す
  • 塗料のグレードを調整する:無機→シリコンで、外壁だけで30〜50万円変わります
  • リフォームローン:金融機関の無担保ローンで年2〜4%程度。家賃収入で返せる範囲かで判断
  • 火災保険:台風・強風による破損は、風災補償の対象になることがあります

私たちは「全部やりましょう」とは言いません。ご予算をお伝えいただければ、その範囲で建物の寿命がいちばん延びる組み合わせをご提案します。内訳明細でお出しするので、どこを削るといくら下がるかも見えます。

税金の扱いも忘れずに

積み立てているお金は、積み立てた時点では経費になりません。実際に工事をした年に、修繕費または資本的支出として計上します。この違いは別のコラムで詳しく書いています。

工事の年に一気に経費が立つので、他の年と利益の出方が変わります。大きな修繕を予定しているなら、税理士の先生に早めに伝えておくと、年をまたぐ調整ができることもあります。

「次はいつ、いくら」を出すだけの診断も承ります
工事の予定がなくても、現状を数字にしておく価値があります。現地調査・診断報告書・概算のお見積りまで無料です。しつこい営業はしません。
診断・お見積りは無料です 部位ごとに「あと何年もつか」を判定した報告書と、数量・単価入りの内訳見積をお渡しします。その場で契約を迫ることはしません。
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