ベランダ・バルコニーの防水。屋上より先に切れる場所です

公開 2026年9月9日/更新 2026年9月11日

大規模修繕の施工写真

屋上の防水は気にするオーナー様が多いのですが、実際に先に傷むのはベランダです。理由は単純で、人が歩くからです。

屋上は基本的に誰も上がりません。ベランダは毎日、洗濯物を干す人が歩き、物を置き、エアコンの室外機が振動しています。物理的な負荷がまったく違います。

3つの工法と単価

工法 単価 もち 特徴
FRP防水
(繊維強化プラスチック)
6,500〜9,000円/㎡ 10〜15年 硬くて丈夫。歩行に強い。木造の狭いベランダに最も多い
ウレタン防水 4,500〜6,500円/㎡ 8〜12年 形が複雑でも塗れる。既存の上から重ねられる
塩ビシート防水 5,500〜7,500円/㎡ 13〜20年 広い共用バルコニー向き。狭い場所には不向き

アパートの各戸のベランダは1戸あたり4〜8㎡ほど。6戸なら24〜48㎡です。FRPで16〜43万円という規模感になります。

トップコートだけなら、1/5の費用で済みます

ここがいちばんお伝えしたい点です。FRPもウレタンも、表面にはトップコートという保護層が塗ってあります。防水層そのものを守る、いわば「服」です。

トップコートは5年、防水層は10〜15年
トップコートが先に傷みます。5年ごとにトップコートだけ塗り替える(1,000〜1,800円/㎡)と、下の防水層はほぼ無傷のまま。結果として、防水層の寿命が大きく延びます。
24㎡のベランダなら、トップコートの塗り替えは2.4〜4.3万円。防水のやり替え(16〜43万円)と比べると1/5以下です。ここをやっているかどうかで、10年後の出費が変わります。

切れているサイン

  • 表面に細かいひび(ヘアクラック)が入っている → トップコートの寿命
  • 白っぽく粉が吹いている → 紫外線で劣化が進んでいる
  • ぶよぶよと膨れている → 防水層の下に水が入っている。要注意
  • 排水口のまわりに水が残る → 勾配不良か詰まり。放置すると常に濡れた状態に
  • 下の階の天井にシミ → すでに漏っています。急ぎます

ベランダ特有の弱点

① 立ち上がりと床の入隅(いりずみ)

床と壁がぶつかる角。ここは動きが集中するので、いちばん先に切れます。防水工事ではこの角に補強クロスを入れるのが基本です。省く業者もいるので、仕様を確認してください。

② 排水口(ドレン)

髪の毛・砂・落ち葉が溜まります。ここが詰まると、大雨のときにベランダがプールになり、サッシの下から室内に浸水します。年1回、入居者様に「排水口の掃除をお願いします」と掲示するだけでも効果があります。

③ 室外機と置き物

エアコンの室外機の脚が防水層に食い込んでいることがあります。防水工事のときは一時的に持ち上げて(ダイヤ台やブロックで嵩上げ)施工します。この手間を省く業者だと、室外機の下だけ塗り残しになります。

工事中、洗濯物はどうなるか

ベランダ防水は1戸あたり1〜2日で終わりますが、その間そのベランダは使えません。乾燥時間も必要です。

  • 戸別に日程を組み、3日前・前日に個別に告知します
  • ベランダの荷物は事前に室内へ移動していただきます(当社で運ぶことも可能)
  • 臭いが出る工程(FRPの樹脂)があるので、その日は窓を閉めていただきます

全戸まとめてやると全員が同時に使えなくなるので、階ごと・棟ごとに分けるのが基本です。

ベランダだけの工事も承ります
足場が要らないので、外壁とは別のタイミングでできます。「トップコートだけ塗り替えたい」でも構いません。状態を見て、まだ防水層が生きていればトップコートだけをおすすめします。無理にやり替えを提案することはありません。
診断・お見積りは無料です 部位ごとに「あと何年もつか」を判定した報告書と、数量・単価入りの内訳見積をお渡しします。その場で契約を迫ることはしません。
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