外壁のひび割れ、どこからが危険? 0.3mmが分かれ目です

公開 2026年9月9日/更新 2026年9月11日

大規模修繕の施工写真

外壁のひび割れは、見つけると不安になります。ただ、すべてが危険なわけではありません。放っておいていいものと、すぐ手を打つべきものがあります。その分かれ目を書きます。

目安は「幅0.3mm」

種類 危険度 対応
ヘアクラック 0.3mm未満 塗装のときに微弾性フィラーで埋まる。単独の補修は不要
構造クラック 0.3mm以上 Uカットしてシーリング充填。または樹脂注入
乾燥収縮によるひび 0.2〜0.5mm モルタル壁でよく出る。幅次第で対応を変える
開口部から斜めに走るひび 幅を問わず 窓の角から斜めに伸びるものは、建物の動きが原因。要調査

0.3mmは、名刺の厚さのおよそ1/3です。ホームセンターで数百円の「クラックスケール」を買えば正確に測れます。オーナー様が自分で測れるので、持っておくと便利です。

なぜ0.3mmが基準なのか

これ以上の幅になると、雨水が毛細管現象ではなく、そのまま流れ込むからです。壁の中に入った水は、下地を濡らし、モルタルなら鉄網を錆びさせ、RC造なら鉄筋を腐食させます。

そして鉄が錆びると体積が2.5倍に膨らみます。膨らんだ鉄がコンクリートを内側から押し割る——これが「爆裂」です。ひび割れを放置した先にあるのは、この状態です。

補修方法と単価

方法 内容 単価 使う場面
フィラー(下塗り) 微弾性の厚い下塗り材で埋める 塗装費に含む ヘアクラック
Uカットシーリング ひびをU字に削り、シーリングを詰めて樹脂モルタルで平らに 1,500〜2,500円/m 0.3mm以上の一般的なひび
エポキシ樹脂 低圧注入 専用の器具でひびの奥まで樹脂を注入し、内部から接着 2,500〜4,500円/m 深いひび、RC造の構造クラック
アンカーピンニング 浮いたモルタル・タイルをピンで固定 2,500〜4,000円/箇所 浮きがある場合
「上から塗って隠す」は補修ではありません
0.3mm以上のひびに、そのまま塗装をかぶせても、建物が動けば同じ場所がまた割れます。次の塗り替えまで持ちません。
見積書に「下地補修 一式」としか書かれていない場合は、ひびの長さ(m)と、どの工法かを必ず聞いてください。現地を測っていれば答えられます。

場所によって、意味が変わります

  • 窓・ドアの角から斜め45度:建物が動いている証拠。数が増えていないか、記録して観察
  • 壁の中央に縦に1本:乾燥収縮によるものが多い。幅次第
  • 基礎に横方向の長いひび:構造の専門家に見てもらう領域。塗装業者の範囲を超えます
  • 同じ位置に何度も出る:原因が別にあります。ひびを埋めるだけでは再発します
  • ひびから白い液が垂れている(エフロレッセンス):内部に水が回っている証拠。急ぎます

チョーキングも一緒に見てください

壁を手で触って白い粉が付くのがチョーキング(白亜化)です。塗膜の樹脂が紫外線で分解されているサインで、「そろそろ塗り替え」の代表的な目安です。

チョーキングが出ている壁は、防水性能がすでに落ちています。この状態でひび割れがあると、水の入り方が加速します。チョーキング+0.3mm以上のひびの組み合わせを見たら、その年のうちに計画を立てたほうがいいです。

記録しておくと、判断が楽になります

ひび割れは、増えているかどうかが重要です。今日の状態だけでは、進行しているのか止まっているのか分かりません。

  • スマホで写真を撮り、日付と場所をメモしておく
  • ひびの端に鉛筆で印を付けておくと、伸びたかどうかが分かります
  • 年1回、同じ場所を撮る

私たちの診断でも、ひび割れの位置と幅を図面に記録してお渡ししています。次に見るときの基準になります。

ひび割れだけの相談も承ります
「これは大丈夫なひびか、危ないひびか」を見るだけでも構いません。クラックスケールで測って、写真と一緒に判定をお伝えします。無料です。
診断・お見積りは無料です 部位ごとに「あと何年もつか」を判定した報告書と、数量・単価入りの内訳見積をお渡しします。その場で契約を迫ることはしません。
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