鉄骨階段のサビ、放置するとどうなるか。踏板が抜ける前に

公開 2026年9月9日/更新 2026年9月11日

大規模修繕の施工写真

アパートの点検で、私たちがいちばん先に見るのが鉄骨階段です。外壁は10年、防水は10〜13年もちますが、階段だけは5〜7年で塗り替えが必要になります。しかも、傷むのは上から見えない場所です。

上から見て大丈夫でも、裏は抜けている

鉄骨階段の踏板は、多くが「鉄板の上にモルタルを打つ」構造です。表面のモルタルにひびが入ると、そこから水が入り、鉄板を裏側からサビさせます。裏側は雨が当たらないぶん乾きにくく、いちど水が入ると腐食が進み続けます。

だから、上を歩いて「しっかりしているな」と感じても判断になりません。私たちは必ず階段の下にもぐって、裏側を見ます。

その場でできるチェック
① 階段の裏に、茶色い水が流れた跡(サビ汁)がないか ② 段板の端に、めくれた塗膜がないか ③ 手すりの付け根を強く揺すってグラつかないか。ひとつでも当てはまったら、点検の時期です。

放置すると、費用が一桁変わります

状態 必要な工事 費用の目安(1棟)
表面のサビだけ ケレン・サビ止め・上塗り 25〜45万円
踏板の一部が薄くなっている 上記+部分的な鉄板の当て板・溶接 45〜90万円
踏板に穴・段板の腐食 踏板の交換(溶接)+全体の再塗装 120〜300万円
骨組みまで腐食 階段そのものの架け替え 300万円〜

塗装で済むうちにやれば30万円前後。穴が空いてからでは、その4倍から10倍かかります。しかも架け替えになると、工事中は入居者様が階段を使えません。

事故が起きたときに責任を負うのは、所有者です

民法717条には「土地の工作物の設置または保存に瑕疵があって他人に損害が発生したとき」の責任が定められています。建物の管理が不十分だったために事故が起きた場合、所有者が責任を問われます。

実際に、外階段が腐食して崩落し、入居者が亡くなった事故は過去に起きています。管理を委託していたとしても、所有者の責任がなくなるわけではありません。

怖がらせたいのではありません。5〜7年ごとに塗り替えていれば、まず起きない種類の事故だ、ということをお伝えしたいのです。

大規模修繕とは別の年にやったほうがいい

外壁は12〜15年、階段は5〜7年。周期が違うので、まとめると必ずどちらかに無理が出ます。

  • 階段まわりは足場が要らないことが多い(脚立と可搬式作業台で届く)
  • そのぶん単独でやっても割高になりにくい
  • 大規模修繕の「あいだの年」に入れると、建物全体の寿命が延びます

工事中、階段は使えますか?

使えます。片側ずつ、あるいは時間帯を区切って施工し、入居者様の出入りを止めません。塗料が乾くまでの数時間だけご注意いただく形になります。作業日は事前に全戸へ掲示します。

点検だけでも承ります
「まだ工事の予定はないが、あと何年もつか知りたい」というご相談で構いません。階段の裏側まで見て、腐食の進み具合を写真つきの報告書でお出しします。無料です。
診断・お見積りは無料です 部位ごとに「あと何年もつか」を判定した報告書と、数量・単価入りの内訳見積をお渡しします。その場で契約を迫ることはしません。
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